月刊書字文化

~日本書字文化協会機関紙 No87~
令和3年(2021年) 3月号

 

◇大平恵理会長ご挨拶
◇第9回伝統文化大会受賞コメント集
◇第6回臨書展実施要項(抜粋)

 
第6回臨書展の締め切りを延期いたします。
緊急事態宣言等を受け、3月26日(金)締め切りを、4月23日(金)に延期いたします。

一般社団法人日本書字文化協会(書文協)
本部 〒164-0001 東京都中野区中野2-11-6 丸由ビル3階
電話03-6304-8212 / FAX03-6304-8213
Eメールinfo@syobunkyo.org ホームページhttp://www.syobunkyo.org

ご 挨 拶

一般社団法人・日本書字文化協会
代表理事・会長 大平 恵理

文字書きの苦手意識払拭のために

感染状況は全国的にだいぶおさまってきたようですが、皆様さぞご不便な生活を続けておられることとお見舞い申し上げます。あと一息です。間もなく、いつも通りの日常が帰ってくるまで、お互いに頑張りましょう。

このところ、小学校低学年の書写指導の工夫をする作業が続きました。文字書きの最初として、低学年の硬筆はとても大事です。学
校では3年生から毛筆を習うことになっていて1,2年生の間は硬筆を習います。しかし、とかく書写書道全体が毛筆中心になり、硬筆指導が軽視されてしまうきらいがあるように思います。

鉛筆やペンなど硬筆は、文字書きの最初の段階で出合うだけでなく、その後もずっと日常的にお付き合いするのです。文字文化の上で、硬筆は大変重要な位置を占めています。ですから書文協が硬筆にも力を入れ、硬筆指導ではナンバーワンを自負していることは、これまで何度かお話したと思います。

さて、小学校低学年の硬筆です。何よりも大切なのは心構えだと思います。最初から「自分は字を書くのは苦手だ」というケースが多く見受けられます。この苦手意識を払拭するために二つのことが必要です。
第一に、自信を持ってもらうための指導者の役割です。初めて文字を書いた時、子どもは文字を摩訶不思議だな、という「ときめき」を感じたはずです。文字書きの仕方のどこを身に付ければ自信が持てるのか、それを明確にし、学習者に伝えていくことが私たち指導者の役割と考えます。

次に、「全肯定」の心です。文字を書くというのは「表現」で、メンタルな作業ですから、気持ちが字に現れてしまいます。最初から字を書くのが嫌いだ、
と思わず、自分の字が好きだという自己肯定感を養うことです。
「全肯定」と言っても、難しいことではありません。世界でも、日本の子供たちは「自己肯定感」がとても低いと聞きました。
自己肯定感の確立を、まず文字の手書きから始めたいと思います。

月刊書字文化3月号受賞コメント集

第9回全国書写書道伝統文化大会で、文部科学大臣賞から中央審査委員会賞まで受賞の皆さん10人に、受賞の喜びを書いていただきました。皆さんの今後の学びの参考として是非お読みください。なお、スペースの都合で短くさせてもらいました。文責は編集部にあります。

❖文部科学大臣賞 大平 麗雅(日本社会事業大学1年)
苦手の硬筆で頑張り達成感

今回の作品を書くにあたって漢字の2行書きではかすれを出すことや、一つ一つの漢字のバランスなどを先生から教わることで、小さい頃やっていなかった表現の幅を広げることができたと思います。
硬筆は、今でも鉛筆の持ち方に気をつけているくらい、小さい頃から苦手でした。しかし、根気強く続けていくことでこのような素晴らしい賞をいただくまでになることができとても達成感で胸がいっぱいになり嬉しさが込み上げてきました。


❖文部科学大臣賞 竹下 颯(福岡県・塩川学園しらぎく幼稚園年長)
うれしくて涙がでそうだった

いいだせんせいから、ねんがはがきコンクールで、もんぶかがくだいじんしょうとい う、すごいしょうにえらばれたよといわれて、うれしくて、うれしくて、なみだがで そうでした。ぼくは、おともだちにかくおてがみをじょうずにかきたくて、ねんちょうのなつやすみから、いいだせんせいにもじをならいはじめました。
きれいなもじがかけたときは、とてもうれしいきもちになります。 これからは、ひらがなだけではなく、かたかなも、かんじもじょうずにかけるようにがんばりたいです。22)

❖文部科学大臣賞 関根 優月(埼玉県・北本市立西小学校3年)
気持ちをこめて手紙を書く気で

私は、手紙を書くことが大すきで、家族や友だちによく手紙を書きます。相手に気持ちが伝わるように、心をこめて、字をていねいに書くと、みんなとてもよろこんでくれます。
でも、コンクールでは、いつもきんちょうしすぎてしまい、思ったように書けなくなるので、今回は、手紙を書くときのような気持ちで書くようにしました。相手がいるような気持ちで書きました。
これからも、もっときれいな字が書けるように、よろこばれる手紙が書けるように、努力していきたいです。

❖文部科学大臣賞 大谷 桜空(埼玉県志木市立宗岡第二小学校6年)
これからも目標達成に努力

私は今回のコンクールで、文のバランスをとることを意識しました。しかし、中心線のない用紙に字の高さ、大きさ、中心を揃えることは難しく、自分の納得のいくものを書き上げる為に何枚も練習を積み重ねました。思うように書けず賞を諦めたこともありましたが、文部科学大臣賞は私の目標で、その為に集中して書き上げることが出来ました。
先生から受賞を聞いた時は嬉しくて、今も信じられない気持ちです。中学生になると学業や部活に大変になると思いますが、これからも目標に向かって力を尽くしていきたいと思います。

❖文部科学大臣賞 植田 惇平(大阪府・早稲田摂陵高校3年)
高校3年間の集大成

大学受験も無事に終わり、今回が高校生最後の年賀はがきコンクールなので全力で取り組みました。高校三年間の集大成として練習量も増やして、何度も書き直したことが結果に繋がり本当に嬉しいです。
大学は他県にあるため、4月からは一人暮らしが始まります。新しい環境での生活、勉強、そして書道も全て頑張ろうと意気込んでいます。このコロナ禍で審査してくださった先生方、ご指導いただきました植西先生、今まで支えてくれた両親に感謝するとともにこれからも継続して頑張ります。

❖中央審査委員会賞 中元 小晴(東京都・女子美術大学附属中学校1年)
字を書くことが心の支えに

今年はコロナ渦でいつもと違うことにストレスや不安を感じていました。その中で、「字を書く」ということは、書道と硬筆が大好きな私にとって心の支えとなりました。書道部にも入り、今年は特に「文字」に向き合った一年となりました。
先生は私をとても理解してくれて、中学受験をした時もとても応援してくれました。去年の春に引っ越しをし、教室まで1時間以上かかるのですが、それでもどうしても通いたい、と思うのは大好きな先生に教わりたいからです。


❖文部科学大臣賞 関口 美夢(東京都青梅市立第2小学校6年)
千の準備

人は、楽な方へ楽な方へ逃げてしまいます。これは学校の先生がよく言っている言葉です。落ち込んだり、逃げ出してしまう時があります。習字でも「何でずっとやってなきゃいけないんだろう」と思うこともあります。
今はしんどくても、大人になったら、今まで積んできた努力が役にたちます。それと同じで習字もそうです。私は、今辛くても『千の準備』をしていると思って頑張ります。そして、その準備を、大きくなった時に役に立てられるようにしていきたいです。

❖文部科学大臣賞 舘野 智美(埼玉県・小川町立西中学校3年)
この9年間を支えに頑張りたい

私は6歳の時から書道を習い始めました。上手な人の作品を見て「もっと名前が上手に書けるようになりたい。」、「この人のような字が書きたい。」と思うようになりました。練習の時の気持ちの意識が変わってきたせいか、一つの書を集中して書きあげる事が出来るようになりました。
中学3年生になり、受験もある中で書道を続けるべきか少し悩みましたが、自分で考えて続けることに決めました。高校生、大学生となると練習時間も限られてくると思いますが、この賞を支えにこれからも頑張って続けていきたいと思います。

❖大賞 小倉 愛加(千葉県・聖徳大学附属女子高等学校2年)
これからも自分の感性高める

今回、私は曹全碑の作品の臨書を行いました。多字数の作品だったため、特に文字の横の配置を綺麗に揃えること、縦の行間が綺麗に見えることを重点を置きました。また、波磔(はたく)を滑らかに引くということに非常に苦戦をしていましたが、その点を大きく改善することができた作品だったと思います。さらに金泥を使うにあたって、自分で色が良くでるような量を試行錯誤しながら制作を進めました。
今回の受賞を励みに、これからも多くの古典に目を向け、自分の感性を少しずつ高めることを目指していきたいと考えています。この度は誠にありがとうございました。

❖中央審査委員会賞 平野 理央(東京都・光塩女子学院初等科3年)
コロナに負けない「つよい心」で

今回の「つよい心」は、「心」という字がとてもむずかしく何度も練習しました。コロナで落ち着かない中、かんぺきになっとくのいく作品を書き上げることができませんでしたが、今の自分の実力ですばらしい賞をいただけたのは、先生が根気強く教えて下さったおかげです。次回は、コロナに負けない「つよい心」で、これまで以上にしっかり練習に取り組み、自分が心からなっとくした字を書けるようにがんばりたいと思います。

第6回書文協臨書展実施要項

主催
一般社団法人日本書字文化協会

後援(予定)
中華人民共和国駐日中国大使館文化部、東京都青梅市日本中国友好協会、中国書法学院、国際芸術家連盟、NPO法人日中友好交流促進会、中国国立南京芸術学院日本校、蘇州・寒山寺、蘇州呉昌碩研究会

作品〆切
令和3年4月23日(金)必着

応募資格
全部門とも年齢不問

募集部門
<臨書の部>
用紙は半切、八ッ切、半紙
・自由課題(高校教科書臨書教材から4文字以上)
・常設課題(漢詩・楓橋夜泊)の1句以上
1句中の四文字、三文字でも可

<楷書書写の部> 下記から選ぶ。用紙は半紙、八ッ切
・1字:月 満 天 漁 火 城 外 の中から1文字
・2字:漁火 ・3字:寒山寺
※用紙はいずれも縦長、縦書き使用。落款は、落款印のみは不可。

展示会
未定

手本
指定課題の部は漢詩・楓橋夜泊の拓本をA3判に複写したものを、楷書書写の部の手本(大平恵理揮毫)はA4判で計9枚。手本はいずれも1枚当たりA4判110円、A3判220円。希望者は送料110円を加えた相当額分の切手を添えて、書文協本部臨書展係りに申し込んでください。※金額は消費税込

出品料
臨書の部は1点1,000円(幼児・小中学生は700円)
楷書書写の部 同700円(幼児・小中学生は500円)
個人出品は一律1点1,500円  ※いずれも消費税別

振込先
ゆうちょ銀行
名義 一般社団法人日本書字文化協会
=振込用紙にてお振込みの場合=
記号 00130-1-728113
=上記以外からお振込みの場合=
店番 019  口座番号 当座 0728113


大賞 (臨書の部1・2から)、中華人民共和国駐日中国大使館文化部賞、中央審査委員会賞、日本書字文化協会会長賞、青梅市日中友好協会会長賞、日中文化交流促進会理事長賞(以上各1点)、優秀賞(若干名)